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栗原市花山に今年も長い雪の季節が訪れた。避難している42世帯112人は仮設住宅で初めての冬を迎えた。6割が65歳以上のお年寄りだ。
「半年たってもまだまだ落ち着かない。ここの暮らしはつらいし、これからどうなるのか見当がつかない」。狩野たつ子さん(68)は不安を募らせる。
夫(74)と2人暮らし。自宅が全壊し、花山草木沢地区ではただ1世帯仮設住宅に入った。集落ごとにまとまって入居している他地域の人たちに比べて知人が少なく、周囲とのコミュニケーション不足は否めない。
仮設住宅そのものにも不満が多い。夏はエアコンをつけても暑さでままならなかったが、冬はさらに厳しい生活を強いられている。
目下の悩みは結露と寒さだ。通常のプレハブに比べ2倍の断熱材を使用しているはずだが、壁や窓、畳まで結露し、毎朝起きるとふとんがびっしょりとぬれている。さらに、ストーブをたいても室温が上がらず、風呂を熱くたいてもすぐ冷めてしまう。光熱費は自宅にいた時よりかなり高い。
こんな生活も先が見えていればまだ我慢できる。だが狩野さんの場合、自宅を建て直すにも、新たに土地や家を探すにも肝心の資金のメドが立っていない。「せめて市や県が公営住宅を作ってくれればいいが、今の支援だけで立ち直るには(仮設住宅の期限の)2年では間に合わない」とため息をつく。
仮設住宅に入居してストレスや運動不足から体調不良を訴える人も少なくない。
三浦まさきさん(77)は、足に血の塊ができるエコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)と診断された。今も定期的な診療所通いが欠かせない。「自宅にいたときは畑仕事をして体をよく動かしていたんだけどね」という。
ここでは、運動不足を解消するために避難住民が仮設住宅の隣にある畑を借り、野菜を栽培してきた。三浦さんもその一人だが、これからは畑も雪に覆われる。「一時帰宅もそう簡単にはできなくなるし、狭い家の中で何かして過ごすしかないね」
花山地区では週1回、お年寄りの「閉じこもり」を防ぐために「お茶っこ会」が開かれている。市も健康プログラムを作成し、保健師や相談員らが各戸を訪問して心と体のケアに重点を置く。同市社会福祉協議会の佐藤早苗さんは「雪が降ると外に出なくなってしまうので、みんなで集まる機会を何とか作りたいが、支えるスタッフには限りがある。特に年末年始は人員が不足するだけに心配だ」と話す。
asahi.com
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